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今、子宮頸癌ワクチンのことが、何かと話題になっています。 自民党から出馬して当選した三原じゅん子氏は、この問題を訴えています。 自民党でも民主党でも、女性議員達が中心になって、子宮頸癌ワクチン接種を進めようとしています。
一方、ネットを中心に、この子宮頸癌ワクチンには不妊にさせる成分が入っており、そういう意図もあって進められているのではないか、というような意見も流布してきているようです
これについて、FAVS全体の意見というわけでは無いのですが、事務局長としての個人の意見を述べておきたいと思います。
●接種について
「多くの国では12歳を中心に9~14歳で接種が開始され、学校や医療機関で接種が行われている。26歳までが対象だが、それ以降の年齢でも有効との報告もある。 国内では小児科や産婦人科などでの接種が想定されており、日本産科婦人科学会や日本小児科学会などが合同で11~14歳の女児を接種対象として推奨することを検討している。」
ということですが、ローティーンへの接種に関しては、以下の理由で反対です。
1.殆ど性交で発病するということであり、そうであれば、結果的に十代の性交を認め、促すことになる。
2.健康や生命に関わる病気は他にもあるのに、何故子宮頸癌だけを問題にするのか、合理性が無いのではないか。
●不妊をひきおこす成分について
これは、本当に不妊を引き起こす成分が入っているかどうかは、現時点では未だはっきりしたことは言えません。 次のような説もあります。 「子宮頸がんワクチンにはポリソルベート80が含まれている」という情報が間違っていることがわかりました。ポリソルベート80に不妊化作用の疑いがあるのも、新型インフルエンザの輸入ワクチンのアジュバンド(免疫増強剤)AS03にポリソルベート80が含まれているのも事実ですが、それと子宮頸がんワクチンのアジュバンド AS04の成分は全く違っていて、AS04には問題のポリソルベート80は含まれていない」
ですから、今後は、ワクチンの安全性、また副作用についても、政府や厚生労働省、自民党、民主党などに、きちんと問いただしてゆくべきではないかと思います。 賛同の立場からご紹介します。
■■『日本時事評論』(第1708号)平成22年7月16日号、6面より■■
読者からの質問コーナー 子宮頸癌ワクチン ネット上で〝不妊〟の誤情報 科学的根拠に基づいた冷静な対処を
=質問= 子宮頸癌の感染予防を目的としたワクチンが承認され、女性にとっては朗報だと喜んでいました。ところが、インターネット情報では、〝不妊〟という大変な副作用があるとも書かれており、急に不安になりました。どのように考え、対処すればいいのでしょうか。 (40代、女性)
=回答= 子宮の入り口付近にできる子宮頸癌は、日本では年間一万五千人前後が発症し、三千人前後が死亡していると推計されています。原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)で、主に性交渉で感染することから、若年層へのワクチン接種が有効とされています。 今回承認されたワクチン(英系製薬会社グラクソ・スミスクラインの「サーバリックス」)は、発症原因の約七割を占める二種類のHPV感染を予防する効果があると期待され、百カ国以上で承認されています。 ただし、ワクチンが保険適用外のため、接種には五万円程度(接種三回分)の自己負担が必要となります。英国、オランダ、イタリアなど公費負担している国も少なくないことから、自治体独自の公費負担も広がっており、参院議員選挙でも主要政党が国費助成を公約に盛り込んでいました。 さて、このワクチンについてはインターネット上で重大な副作用を指摘し、接種反対の主張を展開しているものを見かけます。「不妊剤が含まれている」とか「国連の人口抑制政策かと、陰謀説めいた話まである」「接種のショックで死亡した人がいる」といった具合です。さらに、性の自己決定権を主張する団体が、各地の自治体に ワクチンの公費負担を求める請願を出しているとして、思想的な論争の種にもなっているようです。 しかし、こうした情報は事実誤認によるところが大きいと言えます。例えば、①子宮頸癌予防ワクチン接種によって不妊症となった報告例はない、②子宮頸癌予防ワクチンに不妊を誘発する成分は含まれていない、③指摘されている死亡例とワクチン接種との因果関係は認められていない、というのが事実です。社会運動をするにして も、科学的な根拠を冷静に見極めて取り組むことが必要です。 最近は、女性の性体験年齢が低下していることから、二十~三十代の若い女性の患者が増えてきているという事実をみれば、ワクチンだけではなく、別の対策も必要のように思われます。
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