世界家族会議(World Congress of Families)の一員である、米国の「Family Watch International」という団体からの情報の翻訳を掲載します。
World Net Daily 8月22日、午前12:45 Bob Unruh
アメリカの上院議員31人は、国連児童権利条約を拒否 子供の監視責任は親にある
三十一人の共和党上院議員は、国連の児童権利条約拒否で一致した。子供に次から次に権利を与える国際的な策略に批判的な人達は、更に三人の上院議員の名前を追加する予定だ。こうした子供の権利には、親が決定したことに対して、子供が政府に要望して再検討を求める、といった権利まである。 ParentalRights.orgの支援者による組織的活動のお陰で、国連の計画がアメリカに影響を及ぼすことはかろうじて阻止されている。 現時点で、国際的権力志向者による、親の権利剥奪運動にノーをたたきつけた上院議員は次の通りである。 Jeff Sessions (アラバマ州)、 Lisa Murkowski(アラスカ州)、 Jon Kyl及び John McCain(アリゾナ州)、 Saxby Chambliss 及び Johnny Isakson (ジョージア州)、 Mike Crapo 及び James Risch (アイダホ州)、 Chuck Grassley(アイオワ州)、 Sam Brownback 及びPat Roberts (カンサス州)、 Jim Bunning(ケンタッキー州)、 David Vitter (ルイジアナ州)、 Thad Cochran 及び Roger Wicker(ミシシッピー州)、 Christopher Bond (ミズーリー州)、 Mike Johanns (ネブラスカ州)、 John Ensign (ネバダ州)、 Richard Burr (ノースカロライナ州)、 Tom Coburn 及び James Inhofe (オクラホマ州)、 Jim DeMint 及び Lindsey Graham (サウスカロライナ州)、 John Thune (サウスダコタ州)、 Bob Corker (テネシー州)、 John Cornyn 及び Kay Bailey Hutchison (テキサス州)、 Robert Bennett 及び Orrin Hatch (ユタ州)、 John Barrasso 及び Michael Enzi (ワイオミング州)。 国連児童権利条約の批准には、上院議員の3分の2の同意が必要とされるが、上記の上院議員は、上院で条約を採決にかける必要もない、とさえ言っている。その理由として、「児童権利条約は民主主義、連邦主義の理念に反し、親子に関する伝統的な合衆国の法律理念を損なうことになるからだ」と主張している。 アメリカ国内で、国連の横暴に歯止めをかけるべく中心になって活動しているマイク・ファリス氏は、条約批准には上院の3分の2以上の票が必要であることから、批准反対に必要な人数は34人である、と言っている。 最近の政府による私生活への介入の増加から、益々多くの人達が批准反対に回っているとファリス氏は付け加えた。ファリス氏はまた、すでに31人の上院議員が名を連ねたということは、「条約がアメリカにとって有益ではない」という理解が広がっているからだとも言っていた。 条約は1990年代に国連を通過し、アメリカとソマリア以外の193の国々で早々と批准された。ソマリアが批准しなかったのは、承認を下すための正式な政府が存在しなかったからであり、アメリカが批准しなかったのは、条約のもつ権限に対する反発が強かったからだ。なぜなら、批准するということは、条約を法律として認めたということであり、それに従うということだからだ。 「子供への最大限の利益が最重要課題である」と条文にもあるように、条約は全ての子供たちに、一定の市民としての権利、及び、経済的、社会的、文化的権利を与えている。条約は、親や法的後見人が「子供の養育や発達に関する主要な責任を負う」とする一方で、政府が、親の意見が正統でそれに子供が従うべきかどうかの最終的判断を握っている、とファリス氏は指摘する。 Parental Rightsのウェブサイトによると、条約が批准される、次のようなことが起こりうるので注意が必要だと警鐘している。 ・親は子供に対して、妥当な範囲であっても、いかなる体罰も行えなくなる。 ・十八歳未満の時に起こした殺人は、たとえ後一日で18歳になる子供であっても、終身刑に問えない。 ・親は宗教に関する助言を子供に与えることはできても、子供は自分の考えて宗教を選ぶことができる。 ・「子供の最大限の利益」ということは、政府職員が親の意見や決定に対して同意できない場合、親の下した決定を全て覆すことができるということだ。 ・「子供の意見は聞かれるべきである」ということは、子供が親の意見や決定に同意できない場合、子供はそうした意見に対して政府に異議を申し立てて検討してもらうことができるということだ。 ・現行の条約の解釈によると、国が子供のための福利に使用する支出以上の歳出を、国防費に当てるのは違法になる。 ・子供に、娯楽を享受するための法的執行権が認められる。 ・学校で子供にキリスト教を教えるのは児童権利条約違反になる。 ・親に自分の子供に性教育を受けさせないという選択肢を与えるのは条約違反になる。 ・子供は、親の同意なしに、また親に知らせずに、中絶したり、リプロダクティブヘルスに関する情報やサービスを受ける権利がある。 2008年の大統領選の選挙活動中、オバマ上院議員は児童権利条約を批准する努力をすると言っている。「ソマリアのような無秩序な国と同じように見られるのは恥ずべきことだ」とも言ってた。「児童権利条約を始めとする種々の条約を再検討して、合衆国が人権の面においても、世界でリーダーシップを発揮できるようにしたい」と言っている。 批准反対者の中には、全会一致で反対したルイジアナ州をはじめとして、条約を非難する決議文を出した州もいくつかある。条約を破棄できる唯一の法律は合衆国憲法であることから、Parental Rights.orgは「自分の子供の発育と教育を管理、指導するという親の特権は基本的権利である」という内容の憲法修正案も提唱している。さらには、「合衆国及びいかなる州政府も、政府の利益を著しく損なうという確固たる証拠なしに、この権利をおかしてはならない」と修正案は続く。そして、「この憲法条項をすり変えたり、変更したり、解釈を加える必要のあるいかなる国際法も採択すべきではない」と結んでいる。 上院での批准反対の動きに加えて、下院でも140人以上の議員が反対運動を支援している。憲法改正の手続きには、国会で提案された後、4分の3以上の州の同意が必要とされている。現在、ルイジアナ州以外でも、サウス・ダコタ、テネシー、オクラホマ、ハワイ、ミシガン、カリフォルニア、ジョージア、アイダホ、カンサス、ノース・カロライナ、ニューヨーク、そしてユタ州などでも議論されている。