FAVS(家族の絆を守る会)通信~国連情報 第58号 今回は、ポール・ハントという健康に関する国連特別報告者の任期が切れて、更に3年間の任期を認めるかどうかが、人権委員会で話し合われているという話題です。 このポール・ハントという人物は、堕胎促進のNGOのメンバーで、昨年10月の「国連情報」でもお伝えしたことがあります。 昨年10月の「国連情報」の中で、ハントが「私は健康の権利にはセクシュアル、生殖の権利が潜在的に含まれると思っている。」と述べたと報告しました。 国連特別報告者といえば、ラディカ・クマラスワミが所謂「従軍慰安婦」問題を、クマラスワミ報告(「女性への暴力特別報告」)として、1996年に、国連人権委員会に提出したことは、皆様ご承知のとおりです。彼女は、「『慰安婦』とは性奴隷である事」と述べました。 また2005年には、国連特別報告者ドゥドゥ・ディエンが来日して、「日本には根深い人種差別がはびこっている」というディエン報告書をまとめましたが、在日韓国・朝鮮人等に加えて沖縄、アイヌ、部落の人々も「人種」として位置づけて、日本は人種差別の酷い国であると報告しました。 これらの報告者の報告は、非常に偏った見方に基づくものであり、それもそのはずで、彼らが来日する時には、反日NGOがべったりと横にいて、彼らが見せたいものだけを見せているのです。報告者が、国内の別の見方からの意見聴取や現場を見たという記録はありません。 報告者自身が、下記に述べるポール・ハントのように、特定のイデオロギーを持つNGOに関わっている場合があり(多分殆どの報告者がそうだと思いますが)、初めから答えは決まっているのです。 こうした国連特別報告者の報告書が様々に波及して(更に他の要素も絡まって)、オーストラリア・米国・カナダ・欧州議会での慰安婦問題に関する決議などという、日本の独立主権を侵すような出来事へと発展していっているわけです。 そうした構造が如実に分かるのが、今回の国連情報だと思います。 「問題の多い国連職員の解雇問題」 独立国家に対して、自らの人間性への急進的観点を強要させる目的で、世界中をうろつき回るために国連の仕事を利用しているポール・ハントという名の男がいます。国連人権委員会は、彼を解雇すべきかどうか考えています。祈りましょう。
国連人権委員会は、非常に問題の多い職員をそのままにしておくべきかどうかに関して、先週ジュネーブで討論を始めました。多くの国連加盟国が非常に怒っています。ポール・ハントは、2002年以来、最高水準の肉体的精神的健康における国連特別報告者(健康に関する特別報告者)を務めています。ハントは、堕胎を国際的な権利にすること、そして同性愛者のための特権を促進するために、その地位を利用しました。さらにハントは、ニューヨークの堕胎法支持団体であるCenter for Reproductive Rights (CRR)=性と生殖に関する権利センターに所属しています。
ハントに関して最も論争の的となっている問題の1つは、ジョグジャカルタ原則と呼ばれている文書作りに今年の初めから関わっていたことです。ジョグジャカルタ原則とは、同性どうしの結婚と養子縁組の権利等、同性愛者に特別の権利を与えるように、全ての国々に義務づけるために、主張するために、既存の29項目の人権を解釈し直すというものです。ハントは2004年には、「sexual rights(性の権利)」の承認と、「sexual orientation(性的嗜好)」を社会で干渉されることなく表現する権利‐この二つは国連の正式文書では容認されたことのない言葉である‐を要求する国連報告書を作成するために、彼の公的立場を利用しました。更にハントは、2004年の報告書において、堕胎の自由と堕胎を行うための人々の教育養成を行うことを、各国政府に要求しました。
ブラジルの極左政権は、ハントの行った「『性と生殖に関する権利』等の健康問題への理解力」への特別報告者としての貢献を賞賛して、彼の権限を拡大する決議案を提出しました。この決議案ではさらに、全ての人が最高水準の肉体的精神的健康の権利を享受するために「不可欠な要素として、性と生殖に関する健康に注意を払い続けるため」の、健康に関する特別報告者とするという要求も行われたのです。
エジプト、パキスタン、アルジェリアは、特別報告者(ハント)が堕胎を促進していることと、彼がCenter for Reproductive Rightsという団体に関与していることに反対すると発言しました。更にエジプトは、ハントが問題の多いジョグジャカルタ原則に貢献したことに対する懸念を示して、ハントは、多くの国が「性的嗜好」に関する価値を共有できるとしているが、「国連の中で一致していない概念を促進するために、国連の名を利用するという企て」に反対すると述べました。
ハントは、堕胎が合法的な所では、差別をなくす為にこそ堕胎が行われなければならなかったと述べて、堕胎促進を正当化しました。そして彼は、堕胎促進NGOである CRRのアドバイザーと、特別報告者の地位とは区別していると述べました。彼は最後に、「性的嗜好」に関する特別報告者は、他の国連特別報告者達の、その内の何人かはジョグジャカルタ原則に寄与しているが、その地位と同じであると述べました。
委員会は、結局今後3年間、健康に関する特別報告者の地位を続けさせることを投票で決めることにしましたが、問題の多いハントが任務を続けられるかどうか、3月までには決定しないでしょう。
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