●この問題は利便性で判断すべきものではなく、家族を第一に考えるべきである。世界人権宣言でも述べられているとおり、家族は社会と国の基礎的単位であり、それほどに家族の問題は国にとって重要な存在であることを認識して考えるべきである。
一方、この問題は、主に旧姓を使用しなければ社会的活動において不便であるという女性達の主張によって持ち出された問題である。しかし、この問題は利便性で判断すべきものではなく、家族を第一に考えるべきであり、そうした観点から、家族が別姓になる制度には強く反対するものである。
●ファミリーネームは維持されなければならない。世界の各国もファミリーネームを維持している。●家族制度というものは、歴史伝統文化宗教の違いも考えずに、世界の国々に倣うべきものとする考え方そのものが間違っている。世界各国では夫婦別姓制度が採用されていると言うが、キリスト教圏やイスラム教圏は結合姓などで家族が一つのファミリーネームを名乗ることが一般的であり、一方アジアの儒教圏では「父系の血統主義」にもとづく家族制の下で「夫婦別姓制」を採用しているが、これは妻を夫の血統に入れないという男尊女卑の思想に基づくものである。
一方、日本では夫婦同姓制度は明治時代以来のものであり、歴史とは無関係だと主張する人もいるが、明治政府の夫婦別姓制度採用の方針に、国民が異論を唱え、夫婦が同じ姓を名乗りたいとして、夫婦同姓が決まったものであり、これはそれまでに培われた日本人の家族観や夫婦観に基づいて国民が決めた制度だと言って良いだろう。
●女性の社会生活における不便さを解決するためには、旧姓使用の法制化、戸籍法の改正などで対応できるはずである。この制度を、女性の社会進出のために不便であるという理由から変更するのは、筋の通らない論拠である。社会や国家の基本単位である家族の制度は、簡単に変えるべきものではない。
その上で、時代の変化に伴う女性の社会生活での継続した旧姓の使用の必要性については、一部でパスポート等においても旧姓使用が社会的に認められてきており、更に不便があるというのならば、旧姓使用の法制化、戸籍法の改正などで対応できるはずである。
●一部の国民が利用する制度だと言っても、家族は社会の基本であるだけに、社会的に大きな影響を与えるのは明らかである。この法案は別姓の選択制度であり、望む人だけが別姓にするのだから良いではないかという意見がある。一部の国民が利用する制度だと言っても、家族は社会の基本であるだけに、社会的に大きな影響を与えるのは明らかである。従って夫婦親子同姓の制度は、絶対に変えてはならない制度である。
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